よくある質問 I FAQ

法律問題の
ご質問とアドバイス

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労働問題について

Q

求人票を見て面接を受け、勤務を開始した後に渡された雇用契約書では求人票よりも悪い労働条件になっていました。この労働条件に応じないといけませんか。

A

変更された労働条件に応じる義務はなく、納得いかないのであれば拒否すべきです。

1 求人票の内容通りの労働条件で雇用されたと主張することは可能
求人者はハローワークの求人票を見てその労働条件の通りだと信じて応募するのが通常です。
そのような理由などから、裁判例でも、「求人票記載の労働条件は、当事者間においてこれと異なる別段の合意をするなど特段の事情がない限り、雇用契約の内容になる」と判断された例もあります(大阪高裁1990年3月8日判決、大阪地裁1998年10月30日判決、京都地裁2017年3月30日判決)。求人票ではない求人広告で同様の判断になった例もあります(東京地裁2017年5月19日判決)。

2 会社が提示した雇用契約書に署名押印すると争いづらくなる
もっとも、この場合であっても、その後に渡された雇用契約書に署名押印してしまった場合には、変更された労働条件に同意したものとして、雇用契約書通りの労働条件になってしまうおそれもあります。
したがって、納得いかないのであれば雇用契約書に署名・捺印せずに、求人票通りの労働条件のはずだと主張すべきです。